Nature ハイライト
医学:有効な抗インフルエンザ抗体
Nature 489, 7417
C05という新規の抗インフルエンザ抗体が見つかり、その構造の特徴が報告された。C05は、赤血球凝集素の多様性の高い受容体結合ドメイン中にある保存された小さな部位を認識する。C05は、この部位に重鎖相補性決定領域3の1本のループを挿入し、さらにほかの結合相互作用によって親和性を高めることで、広範囲にわたる中和作用をもたらす。この知見は、赤血球凝集素の受容体結合ポケットへのループ挿入が、ワクチンや治療用抗体による広範囲にわたるインフルエンザ中和を達成するための戦略になる可能性をはっきりと示している。
2012年9月27日号の Nature ハイライト
進化:小さなステップが進化の跳躍につながる
医学:肺がんゲノムの解析
医学:有効な抗インフルエンザ抗体
量子情報科学:シリコンと互換性があるスピンキュービット
地球:初期後生動物のための酸素の息吹
生態:気候変動で乱される冬眠
進化:初期のヒト族の食生活
発生:皮膚の薄い哺乳類にも再生能力
医学:ワクチンに使いやすい抗インフルエンザ抗体
生化学:膜タンパク質の相互作用のマップを作る