Nature ハイライト
生化学:膜タンパク質の相互作用のマップを作る
Nature 489, 7417
膜タンパク質の生物学的性質についての知識は、真核細胞の性質やヒトの病気の解明に重要である。膜タンパク質複合体は、その疎水的性質のために通常の親和性による精製法では扱いにくいが、A Emiliたちは、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来の膜タンパク質複合体を3種類の非変性性界面活性剤の存在下で親和性精製することに成功した。さらに、同時に精製されるタンパク質群がどういうものなのかを質量分析によって明らかにし、膜タンパク質の物理的相互作用に関する詳細なマップを作成した。相互作用のほとんどは、以前に報告されたことがないものである。機能の知られていない膜タンパク質についての情報は、機能が既知のタンパク質との相互作用を明らかにすることで入手可能である。
2012年9月27日号の Nature ハイライト
進化:小さなステップが進化の跳躍につながる
医学:肺がんゲノムの解析
医学:有効な抗インフルエンザ抗体
量子情報科学:シリコンと互換性があるスピンキュービット
地球:初期後生動物のための酸素の息吹
生態:気候変動で乱される冬眠
進化:初期のヒト族の食生活
発生:皮膚の薄い哺乳類にも再生能力
医学:ワクチンに使いやすい抗インフルエンザ抗体
生化学:膜タンパク質の相互作用のマップを作る