Nature ハイライト

視覚:視覚における精度

Nature 449, 7158

哺乳類の視覚系では、視覚刺激によるスパイクの発火はミリ秒スケールのタイミングで起こるが、それに対応する視覚処理自体の時間スケールはそれよりかなり遅い。そこで、スパイク発火タイミングそのものが何らかの形で神経符号を担っているかどうかが、ずっと以前から議論の的となってきた。今回、視覚情報の一次処理部位であるネコ外側膝状体での実験で、スパイク発火タイミングの精度はあらゆる種類の視覚刺激に関して、絶対的ではないことが示された。精度は刺激の時間スケールに比例して決まるため、刺激の正確な表現を作るには、発火のタイミングがかなり高い精度をもつことが必要となるのである。

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