Nature ハイライト

Cover Story:緑の砂時計:植物の胚は、動物の胚と同様に、古い遺伝子群が主導権を握る発生段階を経る

Nature 490, 7418

シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)は、1つの細胞である接合子から成熟した植物胚へ発生する間に、系統発生学的に非常に古い遺伝子が優先的に発現する段階を経る。このことは、動物の胚発生にも同様の期間があることを示した最近の研究を裏付けている。この段階は、19世紀の動物学者たちが、少なくとも脊椎動物ですべての種の胚が非常によく似て見える発生段階として認識していた期間と一致する。動物と植物は、形態的な発生が大きく異なるにもかかわらず、単細胞の接合子から多細胞の個体へと変化していく際の遺伝子発現の管理については、同じような方法をそれぞれ独立に収斂進化させてきたらしい。

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