Nature ハイライト
Cover Story:緑の砂時計:植物の胚は、動物の胚と同様に、古い遺伝子群が主導権を握る発生段階を経る
Nature 490, 7418
シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)は、1つの細胞である接合子から成熟した植物胚へ発生する間に、系統発生学的に非常に古い遺伝子が優先的に発現する段階を経る。このことは、動物の胚発生にも同様の期間があることを示した最近の研究を裏付けている。この段階は、19世紀の動物学者たちが、少なくとも脊椎動物ですべての種の胚が非常によく似て見える発生段階として認識していた期間と一致する。動物と植物は、形態的な発生が大きく異なるにもかかわらず、単細胞の接合子から多細胞の個体へと変化していく際の遺伝子発現の管理については、同じような方法をそれぞれ独立に収斂進化させてきたらしい。
2012年10月4日号の Nature ハイライト
遺伝:カキのゲノムから防御機構が判明
医学:糖尿病と腸内メタゲノム
医学:乳がんにおける遺伝子の多様性
宇宙:1つの星団に2つのブラックホール
宇宙:がか座β星系内にある彗星に似たダスト
物理:量子時計のねじを巻く
気候:硫酸塩エアロゾルと気候の関連
進化:殻のある化石が立証する軟体動物どうしの関係
免疫:胎児の免疫防御
免疫:エイコサノイドはインフラマソームの働きを仲介する
医学:バーキットリンパ腫の新しい薬剤標的