Nature ハイライト
細胞:酸性度の低下はミトコンドリアの老化の兆候
Nature 492, 7428
液胞内のpH上昇によるミトコンドリアの機能不全が、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の寿命の決定因子であることが明らかになった。液胞の酸性度は時間とともに低下することが示されているが、これから十分長く生きる可能性のある新生細胞では、pHが初期状態にリセットされる。カロリー制限は、保存された栄養感知経路を介して液胞の酸性度を上昇させ、寿命を伸ばし、ミトコンドリアが機能不全に陥るのを妨げる。酸性度の変化によってミトコンドリアの機能が損なわれるのは、液胞内腔のアミノ酸貯蔵量が低下するためらしい。これらの知見は、アミノ酸とグルコースが一緒になって寿命を調節するという機構を示しているのかもしれない。
2012年12月13日号の Nature ハイライト
細胞:SIRT2は細胞死の調節因子である
細胞:大きな障害物があるとT抗原は環を開いて進む
構造生物学:TatCタンパク質輸送体の構造
薬学:多機能を持つ薬剤の設計
宇宙:離れた連星系における第三のパートナー
材料科学:高効率蛍光OLED
地球:溶けた鉄がマントルへ移動する方法
細胞:酸性度の低下はミトコンドリアの老化の兆候
生化学:タンパク質移動におけるRNAの役割
細胞:TPP1テロメアタンパク質のTELパッチ