Nature ハイライト
光学:異常光透過の理解が深まる
Nature 492, 7429
「異常光透過」効果が発見されたのは、10年以上前である。異常光透過とは、規則正しい配列でサブ波長の孔が開いた金属膜(金属開口アレイ)が、特定の波長で予想外に高い光透過を示すことである。異常光透過が表面プラズモンにある程度依存することがわかり、プラズモニクスへの関心が再び高まった。しかしつい最近、いわゆる準円筒波の関与も明らかになった。今回F van Beijnumたちは、金属開口アレイの孔密度を変えて詳細な研究を行い、表面プラズモンと準円筒波のそれぞれの役割を示す決定的な定量的証拠を提示している。今回の結果は、異常光透過効果に関するより完全な理解をもたらすとともに、設計戦略の新たな可能性を開くものである。
2012年12月20日号の Nature ハイライト
遺伝:赤血球の生物学的特性の遺伝学
再生医学:マイクロRNAが心臓再生を促進
医学:脆弱X症候群でのシグナル伝達
宇宙:年齢を通して見た星団
光学:異常光透過の理解が深まる
地球:マントルの粘性異方性
遺伝:栽培化されたワタ植物の進化
脳:行動選択の神経回路
細胞:iPSC株から得られる入り混じった遺伝学的情報
発生:Tet酵素の雌性生殖細胞での役割