Nature ハイライト

免疫:Trib1タンパク質がマクロファージの機能に果たす役割

Nature 495, 7442

マクロファージは大まかに2つのタイプに分類される。M1細胞は微生物感染に対して活動する免疫細胞であり、M2細胞は組織修復、蠕虫感染、腫瘍プログレッションやさまざまな脂質代謝障害などの幅広い機能を持つ。今回、COP1ユビキチンリガーゼとの相互作用を介してタンパク質分解に関わっているアダプタータンパク質のTrib1(Tribbles homolog 1)が、M2に似た表現型を持つ脂肪組織常在型のマクロファージの発生に不可欠であることが示された。Trib1の欠損は、転写因子C/EBPαの発現異常と脂肪組織機能の障害につながる。TRIB1変異は、アテローム性動脈硬化や高脂血症などの脂質代謝異常と関係するとされており、この研究はヒトのTRIB1と脂質代謝異常との間の関係について考えられる説明を示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度