Nature ハイライト
構造生物学：ホスファチジルセリン輸送タンパク質の新たなファミリー
Nature 501, 7466
真核細胞の内部は、膜で囲まれた一連の細胞小器官に区分けされており、これらはそれぞれ独自の脂質組成を持ち機能的に特化している。A Gavinたちは、出芽酵母（Saccharomyces cerevisiae）で全ての脂質輸送タンパク質の脂質結合プロファイルを決定し、これまで知られていなかったオキシステロール結合タンパク質（OSBP）サブファミリーの存在を明らかにした。OSBPは、ステロール輸送ではなくホスファチジルセリンの恒常性維持と輸送に働く。系統的解析により、類似のOSBPは広く保存されていることが示された。その中にはヒトも含まれ、ヒトではOSBPががんやメタボリックシンドロームなどの疾患に関連している。
