Nature ハイライト
遺伝学:単一細胞Hi-C法によるゲノム解析
Nature 502, 7469
3C法(chromosome conformation capture)を基盤にしたHi-C法などの最新のゲノム解析技術によって、クロマチンの相互作用を検出できるようになり、核内での染色体構造の三次元像が得られるようになった。このようなデータは、数百万以上の遺伝子座を平均化して得たものであって、単一細胞の染色体構造を直接示したものではない。今回P Fraserたちは、個々の細胞のゲノムで同時に起こっている何千もの相互作用を検出できる「単一細胞Hi-C法」を開発することで、ゲノミクスと顕微鏡研究の間の橋渡しを試みた。このシステムとX染色体の三次元構造モデルを併用することで、染色体テリトリーの構造、中でもドメイン間や染色体間の相互作用が細胞ごとに異なっている状況が明らかにされた。
2013年10月2日号の Nature ハイライト
分子生物学:プロモーターを認識する
遺伝学:単一細胞Hi-C法によるゲノム解析
細胞:細胞のほぼ全部がiPS細胞になるという効率のよい変換法
物理:2倍の量子
材料科学:ナノ光学のための表面励起の観測
地球:南極棚氷の底面における融解
進化:雄の派手さと寿命のトレードオフ
生物物理:グルタミン酸輸送機構を詳しく調べる
生化学:ポリケチド生成の新しいルート