Nature ハイライト

宇宙:降着がエネルギーを供給する超高輝度X線源

Nature 503, 7477

星雲中のブラックホール/ウォルフ・ライエ星連星(BH/WR)の想像図。
星雲中のブラックホール/ウォルフ・ライエ星連星(BH/WR)の想像図。 | 拡大する

Credit: Jingchuan Yu

超高輝度X線源(ULX)は、既知の恒星過程よりも明るいが活動銀河核よりは暗く、一般に中間質量のブラックホール、あるいはさらに高率で放射しているもっと小型の恒星質量ブラックホールのどちらかからエネルギーを供給されていると考えられている。M 101 ULX-1は、近傍の渦巻き銀河M 101にある変動するX線源で、この可視光スペクトルの解析から、事態はもっと複雑である可能性が示唆された。発見時のこのX線源の輝度は、中間質量ブラックホールを持つULXとして予測されていた範囲内であった。しかし、今回報告されている可視光スペクトルは、太陽質量の20~30倍の質量を持つと考えられるブラックホールが存在している状態と一致する。M 101 ULX-1は、伴星の恒星風からガスを降着させるブラックホールにより駆動されていると考えられるが、こうした機構はこのような目的のためにはゆっくり過ぎるという理由でこれまで受け入れられていなかった。

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