Nature ハイライト

宇宙:2つの惑星の物語

Nature 505, 7481

今号の2つの論文で、木星サイズ以下の2つの系外惑星をハッブル宇宙望遠鏡で観測した結果が報告されている。H Knutsonたちは、海王星と同じ程度の質量の惑星GJ 436bの4回のトランジットを観測し、L Kreidbergたちは、もっと小さいスーパーアースGJ 1214bの15回のトランジットを観測した。これらの惑星の大気を通過した親星の光の透過スペクトルは、それぞれの惑星大気の性質を解明する有益な情報を与えると考えられる。だが、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載された広視野カメラ3(Wide Field Camera 3)から得られたスペクトルには、どちらの惑星についてもさしたる特徴が見られなかった。Knutsonたちは、GJ 436bの圧力0.1から10 mbarまでの所に上層雲層があるか、大気が水素に乏しいかのどちらかが、データと一致すると論じている。Kreidbergたちは、得られた近赤外スペクトルデータは、GJ 1214bの下層領域を覆い隠すような上層雲の存在を裏付けていると結論している。

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