Nature ハイライト
進化:調節性lncRNAの出現は大昔にさかのぼる
Nature 505, 7485
長鎖非コードRNA(lncRNA)の進化史に関してはほとんど分かっていない。だが、進化に関する手がかりが得られれば、その機能の解明に役立つだろう。H Kaessmannたちはそうした目的で、四肢類11種を対象として、lncRNAのレパートリーと発現パターンに関する初の大規模な進化研究を行った。そして、霊長類特異的なlncRNAが1万個以上、高度に保存されたlncRNAが約2,500個見つかり、そのうち約400個は、四肢類の進化史のごく初期に当たる3億年以上前に生じた可能性が高いことが分かった。多くのlncRNA、中でも古いlncRNAは、現在でも活発に使われており、主として胚発生の調節や、精子形成からシナプス伝達までの幅広い機能に関わっているようだ。
2014年1月30日号の Nature ハイライト
進化:調節性lncRNAの出現は大昔にさかのぼる
細胞:多能性を誘導する新たな手段
細胞生物学:ヒストンバリアントH2A.Zのシャペロン
宇宙:近傍褐色矮星の天候に注目しよう
原子物理学:ディラック作用がなかなか見つからなかった単極子を生成する
化学:がん標的療法への応用が期待される緩和制御
進化:繁殖のことなら兄弟は協力し合う
分子生物学:in vivoのRNAストラクチュロームを調べる