Nature ハイライト
進化:繁殖のことなら兄弟は協力し合う
Nature 505, 7485
雄同士の競争は雌に危害を及ぼすことがあるが、近年の理論で、こうした競争が、血縁関係にある雄同士の協力によって緩和され得ることが示唆されている。今回、ショウジョウバエの雄集団の血縁度を操作した実験で、この理論が正しいことが明らかになった。兄弟のみの集団と交尾させた雌は、互いに血縁関係のない雄の集団と交尾させた雌に比べて、生涯繁殖適応度が高くなり、生殖老化が遅くなった。雄集団内では兄弟間の攻撃的行動が抑制されたが、血縁関係のない雄と組み合わせた兄弟では繁殖成功度が低くなった。
2014年1月30日号の Nature ハイライト
進化:調節性lncRNAの出現は大昔にさかのぼる
細胞:多能性を誘導する新たな手段
細胞生物学:ヒストンバリアントH2A.Zのシャペロン
宇宙:近傍褐色矮星の天候に注目しよう
原子物理学:ディラック作用がなかなか見つからなかった単極子を生成する
化学:がん標的療法への応用が期待される緩和制御
進化:繁殖のことなら兄弟は協力し合う
分子生物学:in vivoのRNAストラクチュロームを調べる