Nature ハイライト
細胞生物学:半数体の生活に都合の良い調節戦略
Nature 506, 7488
有性生殖では、半数体の配偶子が接合して二倍体細胞が形成され、その後これが減数分裂を経て、組換えを起こした半数体が形成される。二倍体での生活が大部分を占める出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)では、接合過程と減数分裂過程は別々に調節されている。今回R Bennettたちは、S. cerevisiaeと近縁の半子嚢菌酵母Candida lusitaniaeでは、接合と減数分裂が1つの過程として調節されていて、半数体の形成に都合が良くなっていることを明らかにした。接合と減数分裂の協調は、系統的にもっと遠縁の子嚢菌分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)ですでに見つかっていることから、このような調節の一体化は複数回にわたって進化したと考えられる。
2014年2月20日号の Nature ハイライト
幹細胞:筋肉が老いるとき
幹細胞:乳腺で二分化能を持つ幹細胞が果たす役割
がん:白血病の前がん過程
分子生物学:RNA–タンパク質複合体の組み立て
宇宙:非対称な爆発の残骸であるカシオペア座A
プラズマ物理学:核融合の燃料利得向上
進化:鳥類特有のものではなかった非潮汐的な換気
創薬:関節リウマチ薬の標的を探す
細胞生物学:半数体の生活に都合の良い調節戦略