Nature ハイライト
環境化学:新生代の炭素収支を釣り合わせる
Nature 507, 7492
6600万年続いた新生代には、山の隆起がケイ酸塩鉱物の風化による二酸化炭素の消費を促進したと考えられている。だが、炭素収支を釣り合わせることができるような火山性の二酸化炭素放出の増加が起きた形跡はない。今回、欠落している二酸化炭素の一部は、硫化物の酸化と炭酸塩の溶解が結び付いて生成された可能性が示唆されている。この2つの過程も、隆起に応答して加速されたかもしれない。今回の仮説は、同位体記録と一致し、長期炭素循環、テクトニクス、地球の気候の間の相互作用の説明に役立つ可能性がある。
2014年3月20日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:膀胱がんの治療標的を探し出す
発生生物学:骨の成長と血管新生は連動している
創薬:明らかになった死細胞処分機構
宇宙:アンドロメダ座IIに見つかった矮小銀河の合体
磁気圏物理学:地球の放射線帯内の「縞模様」
フォトニクス:フォトニクス技術を搭載したレーダー
環境化学:新生代の炭素収支を釣り合わせる
進化:メラノソームの形態の変化
進化遺伝学:ネアンデルタール人の遺伝子は今
免疫:インターロイキン35による免疫の負の調節