Nature ハイライト

超伝導:常伝導状態の基底状態の探索

Nature 511, 7507

銅酸化物系高温超伝導の発見から数十年たつが、超伝導状態に変わる前の常伝導状態の正体は、いまだに謎のままである。今回、S Sebastianたちは、アンダードープ銅酸化物YBa2Cu3O6 + xの角度分解量子振動測定を行うことによって、謎の解明に向けて一歩を踏み出した。測定の結果から、超伝導ギャップが最小になるノード近傍にフェルミ面ポケットを持つ常伝導状態の基底状態が明らかになった。さらに、この領域に、電子的(electron-like)ポケットが形成される原因となる二軸超格子構造が突き止められた。

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