Nature ハイライト
発生生物学:X染色体の不活性化機構
Nature 511, 7507
雌のマウスでは、2つのタイプのX染色体不活性化(XCI)により胚発生時における雌の性染色体の選択的サイレンシングが保証されている。刷り込み型XCI(iXCI)は、4細胞期に開始し、父系X染色体(Xp)のみを抑制する。胚の着床前後の時期に、将来胚となる胚盤葉上層の細胞は、Xpを再活性化し、ランダム型X染色体不活性化(rXCI)が起こる。ユビキチンリガーゼRLIMは、長鎖非コードRNAであるXistを活性化することが知られており、Xistは両方のタイプのXCIに非常に重要である。今回、I Bachたちは、RLIMがin vivoでのXist発現制御に主要な役割を担っていない証拠を示しており、rXCIには必要とされないことを明らかにした。
2014年7月3日号の Nature ハイライト
進化:進化的な指減少の機序
構造生物学:グラム陰性細菌の膜構造
宇宙:近接して三重星をなすブラックホール
超伝導:常伝導状態の基底状態の探索
光物理学:非線形光学の視野を広げる
量子物理学:制御可能なハイブリッドキュービット
古海洋学:退氷期における深海の事象
発生生物学:X染色体の不活性化機構
免疫学:自然免疫を標的とする結核治療