Nature ハイライト
植物科学:植物での気孔形成の制御
Nature 513, 7517
大気中のCO2レベルの継続的な上昇は、植物の葉にある気孔の形成を全球的規模で抑制している。このことは、農業用の水の欠乏と合わさって、植物の炭素同化、熱ストレス、水利用効率に大きく影響する可能性がある。植物の葉でのガス交換調節に使われている気孔の形成はCO2によって制御されている。J Schroederたちはこの制御に関わっている遺伝子や機構について調べ、この制御機構の枠組みを明らかにした。それによれば、CO2レベルが高い際には、細胞外シグナル伝達とカルボニックアンヒドラーゼ(炭酸デヒドラターゼ)がCRSPと呼ばれるこれまで知られていなかったプロテアーゼとプロペプチドEPF2を調節し、これが気孔の形成を抑制する。
2014年9月11日号の Nature ハイライト
化学:構造がはっきりしている複雑分子のアセンブリーライン合成
神経科学:世界を理解する仕組み
がん:胃腺がんを4つに分類する
宇宙:クエーサーのばらつきの原因
材料:単層二硫化タングステンにおける励起子過程
大気科学:大気中のヒドロキシルラジカルの南北分布
環境:道路建設のロードマップ
植物科学:植物での気孔形成の制御
構造生物学:TARBP2は転移抑制タンパク質を不安定化する
構造生物学:光化学系IIの構造のX線を使って得られたスナップショット