Nature ハイライト

Cover Story:クイック・ルック:1千億フレーム/秒を超える超高速写真撮影法

Nature 516, 7529

表紙は、CUP(compressed ultrafast photography;超高速圧縮写真撮影法)と名付けられた、1千億フレーム/秒のシングルショット撮像技術を使って捉えた事象の1例である。超高速写真撮影は、1960年代後半に高速電子撮像センサーが出現したことで可能になった。ストリークカメラ(一連のフレームではなく、1枚の拡張されたフレームを記録するデバイス)を用いれば、ナノ秒より速い事象も捉えることができる。しかし、この手法は本質的に一次元的であり、二次元画像を捉えるには場面を段階的に走査しなくてはならないので、繰り返し起こる事象しか撮影できない。今回L Gaoたちは、数十ピコ秒までの時間分解能で非反復的な過渡事象の二次元動画を記録できる、ストリークカメラを用いた圧縮撮像に基づく方法を実証している。著者たちは、この手法の能力を実証するため、レーザーパルスの反射と屈折、2つの媒質中での光子の競争に加えて、光より速く見える非情報伝搬の超高速撮像を行った。CUPは、顕微鏡から望遠鏡まで、さまざまな観察装置と組み合わせて使用できると考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度