Nature ハイライト 老化:循環系は若さの泉? 2005年2月17日 Nature 433, 7027 若さの泉はどうやら心臓から湧き出しているらしい。新たな研究で、循環系中に存在するまだ同定されていない因子が、若いマウスで組織の再生を促がしているか、あるいは高齢のマウスで再生を阻害しているかのどちらかである可能性が示唆された。この実験でT Randoたちは、2〜3月齢のマウスの循環系を19〜26月齢のマウスにつなぎ、損傷を受けた筋肉と肝臓の組織の再生力に注目して観察した。すると、循環系を若いマウスと共有することで、高齢マウスの筋肉の再生が強く促進された。しかも、この高齢マウスの筋肉の再生はもっぱら、もともと高齢マウスがもっていた前駆細胞の活性化によるものだった。これらの結果をみれば、循環系から若さを保つ分子が単離できるかもしれないと考えるのは当然といえるだろう。 2005年2月17日号の Nature ハイライト 進化:エチオピアにいた最古のホモ・サピエンス 老化:循環系は若さの泉? 物理:シリコンレーザーが光る 生態:ライチョウの寄生虫はお天気しだい 視覚:細胞を光受容器に形質転換 : 目次へ戻る