Nature ハイライト
細胞生物学:生細胞でのヒストン修飾
Nature 516, 7530
ヒストンタンパク質の翻訳後修飾は、遺伝子調節に重要な役割を担っているが、このような標識が、転写の能動的調節因子であるのか、それとも下流で起こる結果であるのかどうかは分かっていない。今回、T Stasevichたちは、単一生細胞でのヒストンアセチル化とRNAポリメラーゼII活性の動的な相互作用を、蛍光顕微鏡を使って高い時間分解能で調べた。活性化された遺伝子座でのヒストンH3リシン27のアセチル化は、転写活性化因子の動員を高め、また、RNAポリメラーゼIIの転写開始から伸長への移行を促進した。これらの知見は、ヒストンアセチル化が転写活性化の2つの別の段階に、反応が進む原因となるような影響を与えることを示している。
2014年12月11日号の Nature ハイライト
幹細胞:誘導された多能性の違いを読み取る
構造生物学:塩素イオンチャネルの構造
惑星科学:太陽類似星ができるには時間がかかる
技術:クモをまねたひずみセンサーの登場
材料科学:プロトンはグラフェンをあっさり通る
古生物学:陡山沱の微化石の謎
分子進化学:DNAの挿入を阻止するための戦い
細胞生物学:MapZが細胞分裂タンパク質FtsZを導く
細胞生物学:生細胞でのヒストン修飾