Nature ハイライト
炎症:食品に使われている乳化剤の有害な作用
Nature 519, 7541
炎症性腸疾患やメタボリックシンドロームなどの炎症性疾患では、非遺伝的な諸要因が大きく関与している。今回著者たちは、乳化剤を含む食餌を摂取しているマウスが軽度の炎症と肥満/メタボリックシンドロームを発症することを発見した。これらの病気には、粘液層の破壊による微生物相–腸管上皮間距離の減少、微生物種の構成の変化、炎症促進作用が関係している。乳化剤は、人間が食べる食品に添加物として広く使われており、これらの知見から、乳化剤が腸内微生物相とヒトの健康に与え得る影響をさらに調べる必要があると考えられる。
2015年3月5日号の Nature ハイライト
神経科学:摂食に対するカンナビノイドの複雑な作用
神経科学:動く前の脳活動
医学:炎症の有益な作用
量子物理学:量子エラー訂正法に大きな進展
材料科学:生体系を模倣した液体ゲーティング機構
有機化学:アリル炭素–水素結合の直接アリール化
免疫学:ワクチン様の作用を持つHIV-1侵入阻害剤
炎症:食品に使われている乳化剤の有害な作用
生化学:天然変性タンパク質が担う調節機能
分子生物学:IRESはオールマイティ