Nature ハイライト
古人類学:中期鮮新世のヒト族の多様性がさらに拡大
Nature 521, 7553
中期鮮新世(約350万~330万年前)は、アフリカに生息していたヒト族にとって極めて重要な時期だったと思われる。当時のアフリカには複数のヒト族種が存在しており、またこの時期には道具の使用が始まるとともに、おそらくはヒト属が出現したと考えられている。今回Y Haile-Selassieたちは、新たな中期鮮新世ヒト族としてAustralopithecus deyiremedaを報告している。このヒト族種は、「ルーシー」に代表されるアウストラロピテクス・アファレンシス(Australopithecus afarensis)や、ケニアで見つかったケニアントロプス・プラティオプス(Kenyanthropus platyops)をはじめとする他のヒト族種とほぼ同時期にエチオピアに存在していた。その形態は、より新しいパラントロプス属やヒト属などとこれまで関連付けられていた一部の歯の特徴が、従来考えられていたよりも早く出現したことを示唆している。
2015年5月28日号の Nature ハイライト
古人類学:中期鮮新世のヒト族の多様性がさらに拡大
がんゲノミクス:薬剤抵抗性のある卵巣がんのゲノム塩基配列解読
天文学:絡まった結び目が駆動する超大質量ブラックホールからのジェット
光学・フォトニクス:固体の極端紫外分光法
気候科学:気候に対する海洋の影響
微生物学:微生物群集の構造
細胞生物学:ミトコンドリアの増えたり減ったりは連動している
細胞生物学:ゴルジ複合体の小管を介する双方向輸送
分子生物学:機能を持ったRISC複合体を再構成
がん:MAD2L2/REV7はゲノムの完全性を促進する