Nature ハイライト
分子生物学:機能を持ったRISC複合体を再構成
Nature 521, 7553
RISC(RNA誘導サイレンシング複合体)はRNAの抑制に中心的な役割を果たすエフェクターで、低分子干渉RNA(siRNA)に結合したArgonaute(Ago)タンパク質からできている。泊幸秀(東京大学)たちは今回、8種類の精製タンパク質を使って、ショウジョウバエ(Drosophila)のRISCを分子1個のレベルで再構成した。siRNAは最初Dicer-2とR2D2の複合体に結合し、さらにシャペロンが働くことで、このsiRNAとAgo2との結合が安定化されることが分かった。この安定化によってAgo2がsiRNAのガイド鎖の5′リン酸基を認識できるようになり、その後、このガイド鎖全体がAgo2へと移される。
2015年5月28日号の Nature ハイライト
古人類学:中期鮮新世のヒト族の多様性がさらに拡大
がんゲノミクス:薬剤抵抗性のある卵巣がんのゲノム塩基配列解読
天文学:絡まった結び目が駆動する超大質量ブラックホールからのジェット
光学・フォトニクス:固体の極端紫外分光法
気候科学:気候に対する海洋の影響
微生物学:微生物群集の構造
細胞生物学:ミトコンドリアの増えたり減ったりは連動している
細胞生物学:ゴルジ複合体の小管を介する双方向輸送
分子生物学:機能を持ったRISC複合体を再構成
がん:MAD2L2/REV7はゲノムの完全性を促進する