Nature ハイライト
光学・フォトニクス:固体の極端紫外分光法
Nature 521, 7553
気体中でレーザーを用いて極端紫外(EUV)放射を生成すると、レーザー基本周波数の高次高調波の周波数を持つ光を生成でき、分光やイメージングの手段として広く利用されている。高調波はバルク結晶でも生成されるが、その基本的な放射機構については決着がついていない。今回E Goulielmakisたちは、この手法を拡張して、二酸化ケイ素薄膜で広帯域EUV放射を生成した。得られたスペクトルから、二酸化ケイ素の伝導帯のエネルギー分散に関して、従来の光電子分光法では今のところ得ることができない詳細な情報が明らかになった。今回の成果は、固体EUVフォトニクスという新しい分野を発展させる上で重要な一歩である。
2015年5月28日号の Nature ハイライト
古人類学:中期鮮新世のヒト族の多様性がさらに拡大
がんゲノミクス:薬剤抵抗性のある卵巣がんのゲノム塩基配列解読
天文学:絡まった結び目が駆動する超大質量ブラックホールからのジェット
光学・フォトニクス:固体の極端紫外分光法
気候科学:気候に対する海洋の影響
微生物学:微生物群集の構造
細胞生物学:ミトコンドリアの増えたり減ったりは連動している
細胞生物学:ゴルジ複合体の小管を介する双方向輸送
分子生物学:機能を持ったRISC複合体を再構成
がん:MAD2L2/REV7はゲノムの完全性を促進する