Nature ハイライト

神経科学:ナビゲーションの際の意思決定

Nature 522, 7554

私たちは、進路を決定する際、位置と経路についての情報を統合するだけでなく、自分の進路が目標と自分の決定の結果とを反映しているかどうかもモニターしている。しかし、海馬がこの後者の情報をどのようにして得ているかは、よく分かっていない。今回、伊藤博(ノルウェー科学技術大学)たちはラットで、視床の結合核が、海馬CA1領域の場所細胞における経路依存的な活動の源であることを見いだした。結合核のレベルで視床海馬経路を遮断すると、海馬の目標指向発火が減少した。著者らは、現在の位置と、目標に向かう将来の経路の表現の両方において、視床がナビゲーション中の信号の統合における重要な位置だと提唱している。

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