Nature ハイライト
古生物学:節足動物の肢の進化
Nature 522, 7554
古くから知られる「バージェス頁岩」の多様なカンブリア紀動物相は、約4億9000万年前に始まったオルドビス紀にまで及んでいたことが現在では分かっている。節足動物様の多様な動物群「アノマロカリス類」は、カンブリア紀の海洋に生息していた巨大な捕食者としてよく知られている。今回P Van Royたちは、モロッコのオルドビス紀の地層で見つかった、より年代の新しいアノマロカリス類について報告している。このアロマロカリス類は、体長2 mを超える濾過摂食者であった。今回の新しい化石は、節足動物の肢との進化的な類縁関係を明らかにしており、胴部の体節ごとにある2対の遊泳用フラップのうち、腹側の対は変化した脚に、背側の対は鰓に相当する。
2015年6月4日号の Nature ハイライト
神経科学:ナビゲーションの際の意思決定
発生生物学:胚でのリンパ管の起源
高エネルギー物理学: B中間子からμ粒子へのまれな崩壊の観測
地球物理学:グリーンランドの氷河上湖で排水が起こるわけ
古生物学:節足動物の肢の進化
生物海洋学:植物プランクトンと海洋細菌の相互作用
ウイルス学:中国でのH7N9インフルエンザウイルスの進化と広がり
がん:転移部位への道を開くのはLOX
分子生物学:eIF3が持つ独特の機能