Nature ハイライト

惑星科学:小さな系外惑星の構造

Nature 522, 7556

Kepler-138とそれを周回する3つの惑星(想像図)。今回、地球より小さいことが判明した内側の惑星Kepler-138 bは画面手前に描かれている。
Kepler-138とそれを周回する3つの惑星(想像図)。今回、地球より小さいことが判明した内側の惑星Kepler-138 bは画面手前に描かれている。 | 拡大する

Credit: Danielle Futselaar, SETI Institute

こと座にある赤色矮星Kepler-138には、トランジット惑星が3つ存在していることが確認されている。これら3つのうち2つは地球と同程度のサイズで、1つは火星サイズである。D Jontof-Hutterたちは今回、これら3つの惑星全てについて(うち1つについては今回初めて)、その質量とサイズを算出した。小さい岩石惑星の質量の計算は巨大ガス惑星に比べて難しいが、今回、惑星間の重力相互作用を用いて惑星質量が求まった。惑星間の重力相互作用があると、重力の影響がない時よりもトランジットがわずかに早く起こったり、遅く起こったりする。その結果、最も内側の火星サイズの惑星Kepler-138 bの質量は地球の0.066倍程度であり、そのサイズはこれまで密度が測定された系外惑星の中で最も小さいことが明らかになった。また、中間と外側の惑星Kepler-138 cとKepler-138 dは、両方とも地球よりもわずかに大きいことが分かった。

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