Nature ハイライト

神経変性:シヌクレインのバリアントが異なる病態を引き起こす

Nature 522, 7556

シヌクレイノパチーは、α-シヌクレインを多く含んだタンパク質の蓄積を特徴とする神経変性疾患群で、パーキンソン病、レヴィー小体認知症、多系統萎縮症などが含まれる。異なった構造的特徴を持つα-シヌクレイン凝集体が複数発見され、これらの異なる神経変性疾患の病態の違いは、このような「株」の違いで説明できるという仮説が出されている。今回、異なったヒトα-シヌクレイン株(オリゴマー、リボン、原繊維)をin vivoでラットの脳に注入すると、株に応じた増え方で広がり、異なった病理学的表現型および神経毒性表現型が生じることが分かった。この研究は病気の診断と予後に重要な意味を持ち、特定のシヌクレイノパチーに合わせた治療戦略の開発につながる可能性がある。

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