Nature ハイライト
がん:慢性リンパ性白血病のドライバー遺伝子
Nature 526, 7574
国際がんゲノムコンソーシアムによる今回の論文では、慢性リンパ性白血病とその前駆疾患の特性を明らかにするために、500人以上の患者を対象に行われた複数のゲノム解析の結果が報告されている。この研究によって、ゲノムのコード領域にある慢性リンパ性白血病のドライバー変化の数がさらに増え、また、非コード領域にも新規の頻発性変異が見つかった。例えばNOTCH1の3′UTRの変異は異常なスプライシングを引き起こし、NOTCH1の活性が増加してがんがよりアグレッシブになる。また、あるエンハンサーの変異によりB細胞特異的転写因子PAX5の発現が低下することも分かった。
2015年10月22日号の Nature ハイライト
がん:慢性リンパ性白血病のドライバー遺伝子
がん:慢性リンパ性白血病で発現する遺伝子群
微生物学:微生物が連携するための新しい機構
構造生物学:光に依存した遺伝子調節に関する新しい手掛かり
太陽系外惑星:消えかかった白色矮星の周りを回る崩壊しつつある惑星
流体力学:乱流の見取り図
量子物理学:量子カオス励起子ポラリトン系における非エルミート動力学
進化学:鳥類系統の見直し
生態学:生物多様性の喪失が生態系の安定性を脅かす
遺伝学:タンパク質FTOの働きのストレスによる調節