Nature ハイライト

太陽系外惑星:消えかかった白色矮星の周りを回る崩壊しつつある惑星

Nature 526, 7574

白色矮星の周りを回りながらゆっくりと崩壊していく惑星(想像図)。
白色矮星の周りを回りながらゆっくりと崩壊していく惑星(想像図)。 | 拡大する

Credit: Mark A. Garlick

白色矮星が核燃料を全て使い果たすと、ヘリウムよりも重い元素はその星の内部に沈降すると考えられている。しかし、多くの白色矮星の大気には重元素が含まれている。こうした大気における重元素存在比は太陽系の岩石質の天体に似ているため、この「余分な」元素が惑星に由来する可能性が示唆される。今回、白色矮星WD 1145+017を4.5~4.9時間の周期でトランジットしている、1つ以上の崩壊しつつある微惑星の観測結果が報告されている。4.5時間ごとに生じている最も強いトランジットシグナルから、この微惑星は塵状の流出物からなる彗星の尾のようなものを持つ小天体と考えられる。この系によって、重元素による白色矮星の汚染が、崩壊した小惑星や小さな天体などの岩石質に由来することを示す新しい証拠がもたらされた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度