Nature ハイライト
がん:がん幹細胞のサポート機構
Nature 529, 7585
がん幹細胞が腫瘍プログレッションを駆動するように調節される機構はよく分かっていない。グリオーマ由来のがん幹細胞では、ID2タンパク質と低酸素誘導因子(HIF)群が高度に発現している。今回A Iavaroneたちは、DYRK1キナーゼがID2を調節し、VHLユビキチンリガーゼ複合体との相互作用が関与する機構を介して、HIF2レベルとグリオブラストーマ関連がん細胞の腫瘍発生特性を修飾することを示している。この知見により、これらのがん幹細胞の活性に干渉する治療経路の候補が示された。
2016年1月14日号の Nature ハイライト
進化生態学:一目で分かる植物の多様性
がん:がん幹細胞のサポート機構
宇宙論:「再電離している」銀河の観測
有機化学:鉄触媒を用いたトリチウム標識法
古気候学:近い将来に新たな氷期が訪れることはなさそうだ
植物生態学:樹木の競争力に影響を及ぼす重要な形質
微生物生態学:腸内微生物相に与える食餌の影響
心血管生物学:FOXO1は血管増殖のチェックポイントの1つである
免疫学:2型免疫における上皮刷子細胞
構造生物学:ホロ非リボソームペプチドシンテターゼ