Nature ハイライト
有機化学:鉄触媒を用いたトリチウム標識法
Nature 529, 7585
放射性標識化合物は、薬物動態学や診断法における強力なツールであり、14Cや3Hを含むものが多い。今回、放射性同位体源としてトリチウムガスを用いた水素同位体交換によって医薬化合物を直接3Hで標識する、新たな鉄触媒法が報告されている。鉄触媒のサイト選択性は、現在使われているイリジウム触媒に対してオルソゴナルであり、薬物分子内の補完的な位置への同位体標識が可能になるため、医薬品開発分野に新しい診断ツールがもたらされる。
2016年1月14日号の Nature ハイライト
進化生態学:一目で分かる植物の多様性
がん:がん幹細胞のサポート機構
宇宙論:「再電離している」銀河の観測
有機化学:鉄触媒を用いたトリチウム標識法
古気候学:近い将来に新たな氷期が訪れることはなさそうだ
植物生態学:樹木の競争力に影響を及ぼす重要な形質
微生物生態学:腸内微生物相に与える食餌の影響
心血管生物学:FOXO1は血管増殖のチェックポイントの1つである
免疫学:2型免疫における上皮刷子細胞
構造生物学:ホロ非リボソームペプチドシンテターゼ