Nature ハイライト
健康科学:プラスチックでできたウエアラブル汗成分バイオセンサー
Nature 529, 7587
ヒトの汗は、薬物乱用の検出や運動能力の最適化の際だけでなく、診断上重要となる可能性のあるバイオマーカーのキャリアとして注目を集めている。汗は特に、継続的なバイオモニタリング用として他の体液よりもはるかに扱いやすい。今回、既存技術を基に開発された、汗の分析用の完全一体型フレキシブルセンサー・プラットフォームが報告されている。A Javeyたちは、プラスチックでできた皮膚センサーと従来のシリコン集積回路を接続して、汗中の代謝産物(グルコースと乳酸塩)および電解質(ナトリウムとカリウム)の同時多重測定を行うことに成功した。センサーの較正は、皮膚温を測定してin situで行っている。また、小規模コホート被験者検証が行われ、リストバンドまたは額パッチとして生理学的状態をリアルタイムで評価するこのプラットフォームと、特別に設計したアンドロイドアプリの実用的価値が実証された。
2016年1月28日号の Nature ハイライト
生物工学:高精度の遺伝子編集
微生物学:細菌感染の際のRNA発現
宇宙物理学:星形成にあった2回目のチャンス
健康科学:プラスチックでできたウエアラブル汗成分バイオセンサー
神経科学:虚血で損なわれるTRPチャネル
幹細胞:HSCのリンパ球系細胞への分化能の維持
免疫学:制御性T細胞のFoxo1調節
免疫学:ウイルスの免疫回避機構
がん:p53がん抑制因子のウイルスによる乗っ取り
構造生物学:E3リガーゼによるユビキチンの移動