Nature ハイライト
がんゲノミクス:p53近接遺伝子群が腫瘍発生に関与する
Nature 531, 7595
ヒトのがん抑制遺伝子TP53の消失は、一方の対立遺伝子の点変異と他方の対立遺伝子の染色体欠失事象が関わる二段階過程であることが多い。これらの事象は明らかにp53を不活性化するが、今回S LoweたちはマウスモデルでTrp53以外の遺伝子の欠失もがんのプログレッションに関与することを明らかにした。ゲノム解析と遺伝子発現プロファイリングにより、染色体17p欠失の腫瘍発生性の影響は、TP53消失と関連するがん抑制遺伝子量の減少が合わさったものであると考えられる。
2016年3月24日号の Nature ハイライト
有機化学:触媒を用いたオレフィンメタセシス反応
微生物海洋学:宿主を生かす海洋ファージ
がんゲノミクス:p53近接遺伝子群が腫瘍発生に関与する
惑星科学:月の極移動
人間行動学:正直は最善の策
人類学:旧石器時代の食物加工
進化生物学:中期更新世のスペインにいたヒト族はネアンデルタール人に近縁だった
神経科学:失われた記憶を取り戻す
がん免疫学:転移に対する最初の免疫応答
がん治療:発がん性非コードRNA
免疫学:アミノ酸欠乏による腸炎症の軽減