Nature ハイライト
分子生物学:翻訳開始前のリボソームを捕捉
Nature 535, 7613
数十年にわたる研究より、真核生物の翻訳は、まずリボソーム小サブユニットと関連する因子がメッセンジャーRNAの5′末端から開始コドンに達するまでスキャニングを行うことによって開始すると考えられている。しかし、この過程の中間体を単離することは困難であった。今回T Preissたちは、スキャニング中に動的に変化する初期翻訳複合体のプロファイリングを可能にする方法を開発し、TCP-seq(translation complex profile sequencing)と名付けた。解析の結果、この分野で主流な総合的モデルの裏付けが得られるとともに、遺伝子発現のこの重要な側面をより深く理解する基盤となり得る新しい機構的詳細が明らかになった。
2016年7月28日号の Nature ハイライト
神経科学:ドーパミンの速い信号
微生物学:ヒトの微生物相から見つかった新規抗生物質
構造生物学:コレステロール付きSmoothenedの構造
宇宙物理学:全対流状態にある恒星内の太陽型ダイナモ
気候科学:大気が海盆のダイナミクスに及ぼす影響
神経科学:神経グリア間のクロストークによる神経保護作用
免疫学:スーパー抗HIV抗体の臨床試験結果
遺伝学:ミトコンドリアDNAは代謝や老化に影響する
分子生物学:翻訳開始前のリボソームを捕捉
エピジェネティクス:不活性化されたX染色体の構造