Nature ハイライト

化学:単純な有機系における振動反応

Nature 537, 7622

散逸的な化学反応ネットワークは、平衡から外れて働く系であり、連続的な成分再生や自律的な調節などの特徴を示す。生体細胞は、そうした平衡から外れた化学ネットワークの1つである。これまで、前生物的地球に関係する単純な有機分子を用いて、この種の動的挙動を再現することは不可能であった。今回G Whitesidesたちは、反応ネットワークに組み込むと自己触媒し振動する特徴を示す、数種類の成分からなる相互作用有機種の系を実証している。これらの有機成分は全て、比較的単純であり、反応に酵素の触媒作用を必要としない。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度