Nature ハイライト
材料科学:デバイスにすぐにでも応用可能なドープ高分子半導体
Nature 539, 7630
有機高分子でできた電子デバイスや光電子デバイスは、溶液処理を使って作製できる。溶液処理は安価であり、高度な設計制御が得られ、特にフレキシブル材料を作るのに適している。しかし、金属接続との良好な「オーミック(オーム性)」電気接触を形成することは極めて困難である。オーミック電気接触の形成には、電荷ドーピング量の多い高分子が必要であるが、ドーピング電荷を保持し十分安定な高濃度ドープ高分子膜を溶液から得るのは難しい。今回P Hoたちは、共有結合した対イオンが関与してドーパントの移動を妨げる自己補償機構を加えることによって、安定でドーピング量の多い高分子を作る一般的な方法を示している。彼らは、これを一連の高分子に適用し、高性能の発光ダイオードや両極性電界効果トランジスターなどのデバイスを実証した。
2016年11月24日号の Nature ハイライト
パターン形成:齧歯類における異なる縞模様の発生
植物科学:植物での細菌感染の仕組み
細胞微生物学:細菌のAgl–Gltモーターの解明
材料科学:デバイスにすぐにでも応用可能なドープ高分子半導体
材料科学:単層グラフェンが潤滑剤にならない理由
学習と記憶:生体エネルギー不全と記憶
免疫学:腸粘膜でのアポトーシスを起こした細胞のファゴサイトーシス
免疫学:ノンプロフェッショナル食細胞による組織炎症の制御
細胞生物学:Fat1カドヘリンはミトコンドリア機能を制御する
DNA修復:DNAミスマッチの認識