Nature ハイライト

免疫学:腸粘膜でのアポトーシスを起こした細胞のファゴサイトーシス

Nature 539, 7630

アポトーシスを起こした細胞を速やかに排除すれば、それらの崩壊がもたらす炎症性および自己免疫性の影響を低減できる。排除の過程が破綻すれば、変性中のアポトーシス細胞から放出される構成分子や自己抗原に対する免疫応答が引き起こされかねない。今回M Blanderたちはマウスモデルを使って、アポトーシスを起こした腸上皮細胞の、腸の食細胞(樹状細胞と2種類のマクロファージ)による除去によって、食細胞の種類ごとに異なる抗炎症性遺伝子の発現上昇というシグネチャーが生じ、また制御性T細胞が樹状細胞を介して誘導されることを明らかにしている。また誘導された遺伝子のいくつかは、炎症性腸疾患の感受性遺伝子と重複していることが分かった。

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