Nature ハイライト
免疫学:腸粘膜でのアポトーシスを起こした細胞のファゴサイトーシス
Nature 539, 7630
アポトーシスを起こした細胞を速やかに排除すれば、それらの崩壊がもたらす炎症性および自己免疫性の影響を低減できる。排除の過程が破綻すれば、変性中のアポトーシス細胞から放出される構成分子や自己抗原に対する免疫応答が引き起こされかねない。今回M Blanderたちはマウスモデルを使って、アポトーシスを起こした腸上皮細胞の、腸の食細胞(樹状細胞と2種類のマクロファージ)による除去によって、食細胞の種類ごとに異なる抗炎症性遺伝子の発現上昇というシグネチャーが生じ、また制御性T細胞が樹状細胞を介して誘導されることを明らかにしている。また誘導された遺伝子のいくつかは、炎症性腸疾患の感受性遺伝子と重複していることが分かった。
2016年11月24日号の Nature ハイライト
パターン形成:齧歯類における異なる縞模様の発生
植物科学:植物での細菌感染の仕組み
細胞微生物学:細菌のAgl–Gltモーターの解明
材料科学:デバイスにすぐにでも応用可能なドープ高分子半導体
材料科学:単層グラフェンが潤滑剤にならない理由
学習と記憶:生体エネルギー不全と記憶
免疫学:腸粘膜でのアポトーシスを起こした細胞のファゴサイトーシス
免疫学:ノンプロフェッショナル食細胞による組織炎症の制御
細胞生物学:Fat1カドヘリンはミトコンドリア機能を制御する
DNA修復:DNAミスマッチの認識