Nature ハイライト

植物生物工学:化学物質の噴霧による作物の増収

Nature 540, 7634

今回、作物の収量を増加するための、遺伝子組換え作物に代わる新しい方法が報告されている。B Davisたちは、生育中の植物に対してトレハロース6-リン酸(T6P)のシグナル伝達前駆体を噴霧してその効果を調べた。T6P類似化合物の取り込みは太陽光によって引き起こされ、これが、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)内ではT6Pの放出を促し、パンコムギ(Triticum aestivum)では収量や乾燥耐性を向上させた。こうした化学的処理の有用性は、遺伝子組換え作物が幅広く受け入れられていない国々では特に重要となるだろう。

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