Nature ハイライト
植物生物工学:化学物質の噴霧による作物の増収
Nature 540, 7634
今回、作物の収量を増加するための、遺伝子組換え作物に代わる新しい方法が報告されている。B Davisたちは、生育中の植物に対してトレハロース6-リン酸(T6P)のシグナル伝達前駆体を噴霧してその効果を調べた。T6P類似化合物の取り込みは太陽光によって引き起こされ、これが、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)内ではT6Pの放出を促し、パンコムギ(Triticum aestivum)では収量や乾燥耐性を向上させた。こうした化学的処理の有用性は、遺伝子組換え作物が幅広く受け入れられていない国々では特に重要となるだろう。
2016年12月22日号の Nature ハイライト
ウイルス学:メタトランスクリプトミクス解析で明らかになった多様性に満ちたウイルスの世界
微生物学:ダイエット後に体重が増える仕組み
がん:転移の有力な機構
物性物理学:量子スピン液体であることが明らかになったYbMgGaO4
超分子化学:100個以上の構成要素からなる自己集合錯体
植物生物工学:化学物質の噴霧による作物の増収
心血管疾患:抗アテローム性動脈硬化作用のシグナル伝達
細胞生物学:mRNAの品質管理
構造生物学:サルモネラのインジェクチソームの詳細な構造
構造生物学:CB1カンナビノイド受容体の構造
構造生物学:活性を持つRNAポリメラーゼIの構造