Nature ハイライト
細胞生物学:mRNAの品質管理
Nature 540, 7634
正常な状況では、新しく産生されたメッセンジャーRNAには、核から細胞質に輸送される前に、アダプタータンパク質が、続いて搬出タンパク質Mex67が結合する。H Krebberたちは今回、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)において、熱ショックタンパク質群の転写が優先される状況になった熱ショック条件下では、この経路が簡略化されることを見いだした。熱ショックタンパク質の転写産物は、アダプターの結合と品質管理を回避して、Mex67を迅速に動員することが分かった。その結果、これらの転写産物の翻訳の場への迅速な搬出が促進されて、ストレスから細胞を保護する。
2016年12月22日号の Nature ハイライト
ウイルス学:メタトランスクリプトミクス解析で明らかになった多様性に満ちたウイルスの世界
微生物学:ダイエット後に体重が増える仕組み
がん:転移の有力な機構
物性物理学:量子スピン液体であることが明らかになったYbMgGaO4
超分子化学:100個以上の構成要素からなる自己集合錯体
植物生物工学:化学物質の噴霧による作物の増収
心血管疾患:抗アテローム性動脈硬化作用のシグナル伝達
細胞生物学:mRNAの品質管理
構造生物学:サルモネラのインジェクチソームの詳細な構造
構造生物学:CB1カンナビノイド受容体の構造
構造生物学:活性を持つRNAポリメラーゼIの構造