Nature ハイライト
材料科学:再構成可能に構造設計された材料が形になる
Nature 541, 7637
構造設計された材料(メタマテリアル)は、それらの組成ではなく構造の設計方法によって新しい特性を実現する。これらの材料のほとんどは、たった1つの固定された構造しかとらないが、再構成可能な三次元メタマテリアルについても最近K Bertoldiたちによって報告されている。今回、同じ研究グループが、あらゆる種類の再構成可能なメタマテリアルが得られる一般的な設計戦略を報告している。彼らは、空間を充填する多面体の選択から始め、多面体を分離し、多面体の各辺を面に垂直な方向へと押し出して連結面を生成した(これらを角柱という)。次にこれらの構造を作製し、再構成可能な構造を明らかにした。そして、構造を再構成可能にするパラメーターを見いだす数値アルゴリズムを開発し、それを用いて、28種類の三次元空間の多面体タイリング全てにおける可動性と変形モードを予測した。そのうち再構成可能なアーキテクチャーは全部で13種類であり、これらは全て角柱のみからなる単位胞が基盤となっていた。著者たちは、多面体表面からの押し出し面の数を減らすことによって、再構成可能なアーキテクチャーの数をさらに増やし、今回調べたこうした構造の10%が再構成可能になることを見いだした。また、彼らは、 1つあるいは2つの主方向に沿って、剪断変形と一様な膨張を含む定性的に異なる再構成と、外部形状を変化させない内部再構成を明らかにしている。
2017年1月19日号の Nature ハイライト
材料科学:再構成可能に構造設計された材料が形になる
微生物学:真核生物の性質を持つアーキア
がん:限局性前立腺がんのゲノミクス
分子生物学:m6Amは新たなエピトランスクリプトーム標識である
量子光学:中赤外のスクイーズド光
生物地球化学:リン制限の歴史
進化学:バージェス頁岩に由来する、殻を持ったヒオリテス類
遺伝学:遺伝的多様性と胚発生
ウイルス学:ピコルナウイルスの複製におけるPLA2G16の役割
細胞生物学:誘導されたオートファジーは腫瘍のプログレッションを促す