Nature ハイライト
生物地球化学:リン制限の歴史
Nature 541, 7637
栄養素であるリンは、海洋の一次生産力を地質学的時間スケールで制限していると考えられているが、地球の歴史を通してリン制限が持続してきたのかどうかは分かっていない。過去35億年間にわたる海洋の堆積岩中のリンの存在量を集めたデータベースと生物地球化学モデルに基づいて、C ReinhardとN Planavskyたちは今回、後期原生代(8億~6億3500万年前)において、長期にわたるリンの生物制限の後に、リン循環が根本的に変化したことを示している。この時期は、以前に推測された海洋の酸化還元状態の変化、地球の気候システムに対する激しい攪乱、動物の出現の時期と一致する。
2017年1月19日号の Nature ハイライト
材料科学:再構成可能に構造設計された材料が形になる
微生物学:真核生物の性質を持つアーキア
がん:限局性前立腺がんのゲノミクス
分子生物学:m6Amは新たなエピトランスクリプトーム標識である
量子光学:中赤外のスクイーズド光
生物地球化学:リン制限の歴史
進化学:バージェス頁岩に由来する、殻を持ったヒオリテス類
遺伝学:遺伝的多様性と胚発生
ウイルス学:ピコルナウイルスの複製におけるPLA2G16の役割
細胞生物学:誘導されたオートファジーは腫瘍のプログレッションを促す