Nature ハイライト

構造生物学:CLCファミリーイオンチャネルの構造

Nature 541, 7638

CLCタンパク質の一部は塩化物イオン(Cl)を受動的に伝導するチャネルだが、それら以外は1個のH+を2個のClと交換する能動共輸送体である。共輸送体タンパク質とチャネルタンパク質の高い配列相同性を考えると、この機能の違いを解釈することは難しいとされてきた。今回R MacKinnonたちは、哺乳類のCLCチャネルであるCLC-Kの構造を低温電子顕微鏡法を用いて決定した。CLC-Kでは、Clの通路の細胞質側の狭窄部がCLC輸送体と比べると広くなっていて、そのために速度論的障壁が低くなり、Clが電気化学的勾配に従って速やかに流れることが可能であると分かった。

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