Nature ハイライト
惑星科学:地球のレイトベニアの起源
Nature 541, 7638
今回M Fischer-GöddeとT Kleineは、炭素質コンドライトを含む全てのコンドライトのルテニウム(Ru)同位体組成が、地球マントルのそれとは明確に異なることを示している。Ru同位体異常は、エンスタタイト・コンドライト、普通コンドライト、炭素質コンドライトの順に大きくなっており、日心距離がより大きい所で形成された物質ほどRu同位体異常が大きいことが立証された。著者たちは、月を形成した衝突の後に地球に集積した「レイトベニア」の起源は外部太陽系ではなく、レイトベニアが地球の揮発性物質と水の主要な供給源ではないと結論している。
2017年1月26日号の Nature ハイライト
神経科学:反応性アストロサイトの生成と役割
ウイルス学:意思決定のためのウイルス間コミュニケーション
細胞生物学:翻訳の調節異常と腫瘍プログレッション
構造生物学:CLCファミリーイオンチャネルの構造
物理学:レーザー光が反物質に光を当てる
地球科学:気温が陸域の炭素シンクの変化を駆動する
惑星科学:地球の構成要素の同位体組成
惑星科学:地球のレイトベニアの起源
幹細胞:Hippoキナーゼとヒト乳腺細胞の運命
分子生物学:リボソーム停止時に翻訳を終結させる機構