Nature ハイライト

Cover Story:キヌアのゲノム:塩基配列で未来の作物をおいしくする

Nature 542, 7641

キヌアの円錐花序。
キヌアの円錐花序。 | 拡大する

Credit: Linda Polik, KAUST

表紙は、ペルーの高地でキヌアを脱穀している女性たちである。今回M Testerたちは、幅広い環境条件下で栽培できる栄養価の高い作物キヌア(Chenopodium quinoa)の参照ゲノムについて報告している。ロングリード塩基配列解読と、光学地図、染色体接触地図、遺伝子地図を併用して、異質四倍体ゲノムの高品質アセンブリが得られた。著者たちは、他の二倍体および四倍体のアカザ属(Chenopodium)種についてもゲノム塩基配列を解読し、キヌアの遺伝的多様性とサブゲノム進化の特徴を調べた。その過程で、キヌアの苦みの原因物質であるサポニン類の生合成を調節する転写因子や、甘い実用品種の開発に利用できる可能性のあるマーカーが同定された。

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