Nature ハイライト
構造生物学:mitofusinの構造から得られたミトコンドリア融合の手掛かり
Nature 542, 7641
ミトコンドリアの融合は、ミトコンドリア機能にとって不可欠であり、ダイナミン関連GTPアーゼmitofusinの活性が必要である。mitofusinはミトコンドリア外膜に存在しており、異なるミトコンドリア上のmitofusin間でオリゴマーを形成し、同時にそのGTPアーゼ活性を利用することで、ミトコンドリアを融合させる。今回S Gaoたちは、短縮型のヒトmitofusin 1(MFN1)の結晶構造を決定し、GTPが誘導するコンホメーション変化が、MFN1の二量体化を促進してミトコンドリアの融合を引き起こすことを明らかにしている。今回の観察結果は、mitofusinの変異が原因となる疾患にとって重要である。
2017年2月16日号の Nature ハイライト
幹細胞:乳腺幹細胞の動態
構造生物学:スプライソソームC*複合体の構造
材料科学:シリコンで赤外光を検出
気候科学:氷床のハインリッヒイベントのモデル化
気候科学:海洋の酸素の減少
進化学:鳥類のくちばし形状の進化
健康科学:早期脳過成長から自閉症スペクトラム障害を予測できる
生化学:EPRSは脂肪症と老化に影響を及ぼす
がん:膵臓がんで間葉系細胞亜集団を抑制する
構造生物学:mitofusinの構造から得られたミトコンドリア融合の手掛かり