Nature ハイライト
材料科学:シリコンで赤外光を検出
Nature 542, 7641
シリコンは、現代のエレクトロニクスデバイスの主力であるが、赤外光検出用プラットフォームとしての性能は劣っている。V AdinolfiとE Sargentは今回、この欠点の解決策となる新しいデバイス構造を提示し、「光起電力型電界効果トランジスター」と名付けた。このアイデアは、シリコン自体の光感度を操作しようとするのではなく、赤外光に敏感な量子ドットを主要な光応答素子として用いるというものである。吸収された光によって量子ドット層に光起電力が生じ、生じた光起電力は、量子ドット層の下にあるシリコントランジスターの電子応答の調節に使われる。このシリコン系赤外光検出器の性能は、より複雑で高コストな半導体系を用いた最先端デバイスに匹敵する。
2017年2月16日号の Nature ハイライト
幹細胞:乳腺幹細胞の動態
構造生物学:スプライソソームC*複合体の構造
材料科学:シリコンで赤外光を検出
気候科学:氷床のハインリッヒイベントのモデル化
気候科学:海洋の酸素の減少
進化学:鳥類のくちばし形状の進化
健康科学:早期脳過成長から自閉症スペクトラム障害を予測できる
生化学:EPRSは脂肪症と老化に影響を及ぼす
がん:膵臓がんで間葉系細胞亜集団を抑制する
構造生物学:mitofusinの構造から得られたミトコンドリア融合の手掛かり