Nature ハイライト
健康科学:早期脳過成長から自閉症スペクトラム障害を予測できる
Nature 542, 7641
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、脳の過成長と関連するとされるが、これが行動症状とどのように関係するのかは明らかにされていない。今回、H Hazlettたちは、家族性ASDに高いリスクを持つ幼児を対象に神経画像化による長期的研究を行い、24か月齢時点でASDの診断を受けた高リスク児は、6~12か月齢の時点で皮質成長率の増大を示していたことが分かった。高リスク児の早期脳過成長は、24か月齢での社会性障害と関連しており、6か月と12か月時に取得した画像データから、高リスク児における24か月時のASD診断を予測できた。これらの知見から、ASD発症に向かう脳成長の軌跡の差は、生後第1年の間に早くも現れることが分かる。
2017年2月16日号の Nature ハイライト
幹細胞:乳腺幹細胞の動態
構造生物学:スプライソソームC*複合体の構造
材料科学:シリコンで赤外光を検出
気候科学:氷床のハインリッヒイベントのモデル化
気候科学:海洋の酸素の減少
進化学:鳥類のくちばし形状の進化
健康科学:早期脳過成長から自閉症スペクトラム障害を予測できる
生化学:EPRSは脂肪症と老化に影響を及ぼす
がん:膵臓がんで間葉系細胞亜集団を抑制する
構造生物学:mitofusinの構造から得られたミトコンドリア融合の手掛かり