Nature ハイライト
海洋保全:海を守るには人員が必要
Nature 543, 7647
海洋資源の保全を期待して、海洋保護区の設定が急増している。D Gillたちは今回、こうした海洋保護区の効果が、人員の不足によって全球的に削がれていることを示している。彼らは、世界各地の海洋保護区に関する魚類バイオマスデータおよび管理データを分析し、対象となった海洋保護区の71%で魚類個体群に有益な効果が見られるものの、こうした効果には大きなばらつきがあることを明らかにしている。こうしたばらつきを説明する変数としては人員の数が最も重要であることが分かり、その影響は海洋保護の効果における変動の約19%を占めていた。著者たちは、人員および財源への十分な投資を欠いたまま海洋保護区を全球的に拡大し続けるのでは、海洋保全の十分な効果は得られないという考えを示している。
2017年3月30日号の Nature ハイライト
材料科学:結晶のエネルギー–構造–機能マップ
海洋保全:海を守るには人員が必要
神経科学:マウスと記憶を解読
がん:脂質代謝に関わる腫瘍抑制因子
惑星科学:木星と同じ軌道を逆行する小惑星
化学:光を発する鉄
環境科学:食料の国際貿易によって水が枯渇する
神経科学:脳内で音をマッピングする
腫瘍免疫学:腫瘍ネオアンチゲンが明らかに
がん:遺伝子融合タンパク質を2種類の薬の標的にする